枯れ葉よ!

白山通りの銀杏並木が今年は美しい。
落ち葉が、銀杏の独特の形で、それが、美しく重なり合っている。
枯れ葉が舞う今年もはや師走である。

道を埋め尽くす枯れ葉を見て、思い出したことがある。
友人から聞いた昔の話だが、ある日帰宅すると妻がなぜかおかんむり……。問いただしてみたら、「あなた昨晩はどこを歩いていたんですか?」と妙なことを言う。何のことかと思ったら、やがて、彼の靴の底(裏)に銀杏の枯れ葉がついていたためと判断した。ちょうど雨上がりで、靴の底にくっついてしまったらしい。枯れ葉の舞うロマンチックなところを、誰と歩いていたのかしら……妻は想像したらしい。

これまた友人の体験談だが、会社の喫煙室でタバコを吸っていると、同じく一服している上司に、「なんだこれは?」と、足を組んでいた靴の裏を覗き込まれた。はたしてそこには、はずれ馬券がこびりついていた。雨の日の場外馬券場で、しっかり踏みしめてしまったらしい。まじめなその彼は、説明すればするほど、結局墓穴を掘ることとなってしまった。

靴の底ではないが、残業と称した夜、午前様で帰宅して着替えするスラックスの裾の折り返しから、パチンコの玉が一つ。無情にも勢いよく妻の面前に転がったことがある。若き日のこれは小生の恥ずかしい体験。(会社でなくてよかった!)

色づく銀杏並木を歩きながら、こんなエピソードを思い出してしまったが、男の(とりわけオジサンたちの)この類の話は、酒の席で語り継がれるが、女性たちの赤恥体験が、表に出ないのはなぜか?

枯れ葉にまつわる、女性版エピソードを、聞いてみたい。
ドジに男も女もないと思うのである。
(S)