雑誌「プレジデント」が面白い

雑誌「プレジデント」(プレジデント社)2月3日号が面白い。「ビジネスマン・働き方、生き方、全予測2003」という特集だが、仕事篇・家庭篇・個人篇の3部に分け、全55の設問に、多彩な識者たちが解答するという構成になっている。その質問がリアリティがあって面白い。プレジデントといえば、ビジネスマンのためのビジネスハウツーの本と単純に色分けしたくなるが、今の藤岡編集長になってから、そんな我々のイメージを根底から払拭する、型破りな、はじけた誌面になっている。我々、編集屋が集まると、この頃の「プレジデント」面白いねえ・・と語ることが多い。

仕事篇は省くとして、たとえば家庭篇では「子どもになぜ働かなければならないのかと聞かれたらどうすべきか」「妻がパチンコ狂いになったらどうすべきか」「家族が相手にしてくれなかったらどうすべきか」なんて設問が並ぶ。個人篇では「自分に運がないと思ったらどうすべきか」「昔好きだった人から電話がかかってきたらどうすべきか」・・そんな設問にそうそうたる作家や、実業家、大学教授、専門家等々が答えをよこしている。その答えが、優等生のそれではなく回答者の個人的な思い、見解で貫かれていて痛快なのだ。読んでるこちらも「そんな考えがあるのか」と、身につまされ、納得がいく。

つまり、ビジネスマン雑誌でありながら、読者の興味を、ビジネスのみならず、その寄って立つ全生活の基盤にまで広げ、ホンネで誌上トークしているのである。多くのビジネス誌の中で際立った元気さは、こんな、生活者、背広を脱いだ一人のオトコとしての、ビジネスマン(平たく言えばサラリーマン)の素(す)を、しっかりとらえているからこそであろう。

昨年同時期に同様の構成の「全予測2002」が評判だったので、実は今年もきっと来るぞ!と同じ編集屋として、予測してたら、やっぱり、今年もぶつけてきた。さすが、である。女性にはなじみのない雑誌だが、編集を生業としている方なら、書店で、さっとでも目を通すのもいいだろう。
(S)