はや5月

やれやれ、イラク戦争が終わったら、今度はSARSである。私自身も楽しみにしていた今月の北京・上海出張を断念した。感染経路等がはっきりしないのは不気味だ。国内に転じれば、週刊文春のスクープで始まった、謎の白装束集団。早速ワイドショーをにぎわせているが、これも不気味な気配。共産ゲリラからの電磁波攻撃、スカラー波から教祖を守るための逃避行。教祖は電磁波攻撃で末期ガンと戦っているとか。タマちゃん捕獲騒ぎとも絡んでいたことがわかって、世間の耳目を集める舞台が見事にそろった。テレビマンとしては、イラク報道後、格好のネタを得たと、ほくそえんでいることだろう。

すっかり話題にもならなかったが、地方選もこの間あった。実は、資生堂広報でお世話になった、T女史(といってもやっと40になったばかりの才色兼備)が杉並区議選に立候補していて、選挙にほとんど無関心の私も少々気になっていたが、見事当選。昨年会ったとき「2期目が難しいんですよ」といっていた彼女だが、堂々上位での再選である。ひょっとして、都議、国会議員も夢じゃない・・か。一流企業総合職からの華麗な転進。女は度胸、である。杉並区民ではないが、がんばってほしい。

GW直前に開催された「東京国際ブックフェアー」(東京ビッグサイト)。業界のはしくれとして覗く。かのフランクフルト、ボローニャの国際ブックフェアーに較べることも恥ずかしいローカルイベントだが、日本の主だった出版社が出展していて、各ブースで、懐かしい顔に会う。私は、編集制作社協会主催のイベントに出席。「編集者という人生」というテーマで、元週刊現代の名編集長元木さん、同じく元週刊文春の花田さんと私の3人でパネルディスカッション。聴衆には、うちの会社の社員やら知り合いもいて、少々やりづらかったが、元木、花田両氏もリラックスして、久しぶりに、楽しい2時間になった。

「編集者という人生」、この10年は「経営もやる10年」になってしまったが、その何もかも含めて、抑えようのない好奇心、「何か面白いことないか」「やるなら人のマネじゃないことを」そんな気持ちだけが、編集者人生を支えてきた気がする。元木さんも花田さんも、今もって少年のような好奇心のかたまりだ。編集という仕事ははなはだ専門職ではあるが、技術云々を超えて、根底にそんな気持ちがあるかないかで、ずいぶん違う。これからの編集者たちを前にした話だったが、俺たちだって、まだまだ現役だゾ、そんな元気なオヤジ3人の独演会でもあった。
(S)