8年ぶりの「U2」

 埼玉スーパーアリーナ「U2ツアー」に行ってきた。
 横浜スタジアムの公演(4月)がキャンセルされ、もう日本でU2は見られないのかと落胆していただけに、大満足の一夜となった。

 8年前、アルバム「POP」がリリースされて始まったワールドツアーで、東京ドームでたった一日の公演があった。今回は実にそれ以来の来日となる。この8年でU2はさらに偉大な存在となった。ミュージシャンとしてのステイタスは今やナンバーワンと言っても過言ではないだろう。その一方でU2の顔ボノのアフリカなどでの精力的な社会貢献活動を通じて、音楽に関わる多くの人々(リスナーも含めて)を超えて世界中に影響を与え続けた。今回のツアーでは世界人権宣言の条文をステージバックに流すなど、一層メッセージ色を強く押し出した演出となった。それ自体には賛否さまざまだろう。しかし、それがステージを重くしているわけでもない。むしろ、邪気なく愛や共存を訴えるボノには子どものような純なものを感ずる。
 ステージは素晴らしかった。ボクの座っている位置の関係だろうか、ベースの音が少しクリアではなく残念だったが、ますます円熟したU2のステージは、ファンの期待を決して裏切らなかった。個人的には、アルバム「アクトン・ベビー」や「ポップ」の頃の、ロック色の強いU2の曲が好きだ。その意味で8年前の東京ドーム公演は、今でもボクにとっては忘れられない思い出となっている。(その日、会場の外は雪が舞っていた・・)。でも、確実に今日のステージも豊饒な思い出となるだろう。

 それにしても、前回からもう8年も経ったのだ。
 今度U2が来日したら絶対子どもたちに見せたいとずっと願っていた。その素晴らしさを伝えたかったし、一緒に感激したかった。しかしU2がビッグになるに連れ、来日が噂されながらもなかなか実現しなかった。ついにその日が来たのだ。子どもが大きくなるに連れ、家族揃ってのコンサートへ行くチャンスも少なくなる、まさにその絶妙なタイミングでやってきてくれた。もちろん、今回は大学生になった息子(8年前は小5!)高2の娘(同じく小3!)、それにかみさん(若かった!)の4人で繰り出した。ホントいい思い出になった。目下ヘビメタ一筋、ドラムに夢中の息子には、U2?と感触今ひとつだったが、終わって見れば「すごく良かったね!」のうれしい一言(ジャンルは違っても、本物は、やはり伝わってくる何かがあるってことが分かってもらえて、オトーサンとしてはうれしかったぜ!)。

 というわけで、ご機嫌で帰宅して、その夜久しぶりにギターに触った。だが・・
 6月の左手首の骨折の後遺症で、やはり1、2曲弾くと、もう痛くてギターのネックが支えられない。メロディとオープンコードは何とか押さえられるが、左人差し指をカポタスト状態にして押さえる基本コードのFやBやハイコードが痛みで押さえられない。リハビリはしているが、折れた手首の一本の骨が損傷して若干短くなってしまったらしい。その性か手首を折ったり返したり、曲げたりひねったりの負荷がかかるととてつもなく痛い。もう昔のようには弾けないのかも。整形外科の先生は、根気良く諦めずにリハビリ頑張りましょうと言うが、はて・・
 U2の至福の余韻に浸りながらも、ちょっぴりほろ苦いその夜となった。(S)